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映画やミュージカル、美術館・博物館、旅行などのおでかけ報告に、グルメやモニターの報告もします。
2014年08月30日 (土) | 編集 |
 最近、私が今住んでいる地域が舞台になっている小説「地層捜査」(佐々木譲著)の文庫本が出ました。
地層捜査
7月発売の文春文庫。迷宮入り事件を再捜査する「特命捜査対策室」に配属された若き刑事・水戸部と退職した地元出身の刑事・加納が、15年前の殺人事件を再捜査する話です。

 さっそく読んだら、よく歩いているところや家のすぐ近くもあったけど、知らないところもあったので、先日、買い物に出たついでに小説の舞台になったところを歩いてみまました。

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今は某大手不動産会社の駐車場ですが、小説では15年前の殺人現場。

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被害者が勤めていた料亭「奈る駒」があったとされる場所。

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事件現場からすぐの「仲坂」、犯人はここから逃げた? 今は、坂道の途中にカフェがあります。

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この辺りは、現在の岐阜県、美濃高須藩主・松平摂津の守の上屋敷だった地域なので、「津の守(かみ)弁財天」と呼ばれてます。徳川家康がこの池で乗馬用のムチを洗ったと言われる「策(むち)の池」があります。

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金丸稲荷神社は公園に隣接してます。

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2人の刑事がよく行っていたバーがあったのは、この辺り?

 水戸部刑事が赴任してすぐに地域の住人との会合をした小料理屋「志摩辰」は、このへんでしょうか。
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 住んでる町が舞台になった小説は、とても身近に感じて、より楽しめました。そして舞台になったところを歩いて、街を再発見! 単行本が出た2012年には、この小説が舞台化されたそうです。その頃は札幌にいたので、全然知らなかった・・・。

 以上紹介したのは、荒木町という街です。かつては花街としてにぎわい、割烹や料亭が並び、芸者さんもたくさんいたそうです。そんなかつての面影を残している建物がありました。
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もちろん、今は営業していません。

 とても小さな街で、人口も2000人足らず、でも今でもかつての花街の名残の割烹や日本料理店が多く、昨年はテレビ東京の「出没!アド街ック天国」でも取り上げられました。ミシュラン☆のお店もいくつかあります。
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ミシュラン☆「ます味」、穴子料理の有名店です。

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うえ村」もミシュラン☆。

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完全予約制の懐石「大原」もミシュラン☆、かなりおいしいらしい。

 他にも「よねやま」「鈴なり」など、ミシュラン☆のお店があります。でも、どこもかなり高級(?)で、ちょっと行けません。ミシュランには入ってないけど、↓もおいしいらしいです。
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和食「こんどう」、いつか行けたらいいな・・・。


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2014年05月24日 (土) | 編集 |
 たまたまなんですが、美容整形がテーマの小説を続けて読みました。女性作家と男性作家で、主人公はもちろんどちらも女性。視点が微妙に違うので、面白かったです。

 最初に読んだのは、唯川恵の「テティスの逆鱗」(文春文庫、590円+税)。
テティスノ逆鱗

 ある美容整形の病院に通う4人の患者と女医の話がメイン。女優とキャバ嬢はわかるけど、不倫のために体を整形する主婦と独特の美的感覚を持つ資産家令嬢はなんとも不思議・・・。そしてラストは、ちょっと怖いかな(でも現実味はあまりありません)。


 もう1冊は、あの大ベストセラー「永遠の0」を書いた百田尚樹の「モンスター」(幻冬舎文庫、724円+税)。
モンスター

 こちらは昨年の春、高岡早紀主演で映画化されてます(単館系で、上映があったことを全然知りませんでした)。田舎でおしゃれなレストランを経営する美貌の女性オーナーの話。かつては「モンスター」と呼ばれるほど不細工だった少女が整形しながら職を替え、別人のようになり、ある目的のためにレストランを持ち・・・。
 
 女性がヒロインですが、とても男性作家とは思えないくらいリアルです。よほど取材をしたんでしょうね。美容整形についても、とてもよくわかります(小説の中での説明のしかたがとても上手)。ちょっと感動し、少し悲しくもあり、これはとても面白い小説です。

 両方に共通しているのは、美容整形は一度すると癖になることと心の問題との関係、そして、やっぱり人は見た目に左右されるってこと。特に女性はきれいなほうが、何かと得するみたい。手術自体も、今はかなり簡単にできるものが多いようです。テレビのCMなどでよく見る50代、60代でもとても若くてきれいな女優やタレントは、やっぱり整形しているのかな?

 それにしても百田尚樹さんはすごい!「永遠の0」で泣かせ、「モンスター」で驚かせ・・・。オオスズメバチが主人公の「風の中のマリア」もとっても面白かったし、多才な作家なんですね。ただ、「『プリズム』と『モンスター』は、実はお互いが対になっている小説なんです。(百田尚樹)』という帯の言葉にひかれて読んだ「プリズム」(多重人格がテーマ)は、説明が多すぎて面白さが半減だったけど・・・。でも「モンスター」は、『永遠の0』の次にお奨めですよ!
2014年01月03日 (金) | 編集 |
 お正月休みはいかがお過ごしですか? 私は今年はゆっくり本を読んだり、DVDを見たりして過ごす予定だったのですが、1日になって、6日から3月末まで東京で仕事をすることが決まり、急にあわただしくなりました。

 クリスマスのころに派遣会社から話が来て、承諾していたのですが、その後何の連絡もなかったので、話は流れたものと思っていました。1日の夕方に、携帯にあれっと思うようなメールが入り(仕事確定とは書いてないけど、決定したような雰囲気)、??? もしかしたらと思い、東京のパソコンのメールを確認してもらったら、そちらに確定の連絡が来てました。普通最終確定は電話で来るんですけどね。しかも12月30日付でした。

 それからあわてて航空券の手配と思ったら、お正月の帰省の帰りにぶつかっているので、飛行機もJRもダメ。あきらめかけた時に、もしかしたらと思いフェリーを調べたら、小樽発新潟行きに空きがあり、しかも新潟発の新幹線も空いてました。そういうわけで、明日の朝、小樽、新潟経由で東京に出発します。札幌の家を出てから東京の家に着くまで、26時間くらいかかりそうです。今は3カ月分の荷物の準備に追われてます。

 で、せっかくなので、最近読んだお薦めの本を紹介したいと思います。昨年、第149回直木賞を受賞した桜木紫乃さんの本2冊です。私は文庫本しか読まないので、受賞作の「ホテルローヤル」は読んでいません。文庫本になったら、絶対に読みますけどね。

 最初に紹介するのは、釧路が舞台の長編ミステリー「凍原」です。北海道警察の女性刑事松崎比呂とある事件の話です。

桜木2

 北海道釧路市生まれの桜木さんなので、小説の舞台はほとんど北海道で、特に釧路が多いようです。この本もまさしくそう。1992年の釧路湿原の少年行方不明事件と2009年の殺人事件の微妙なつながり、1945年の終戦後間もなくの話も出てきて・・・。

 桜木さん、とても上手で読ませます。去年の夏に釧路湿原に行っているので、とても身近に感じました。(小学館文庫、619円+税)


 もう1冊は、2013年島清恋愛文学賞を受賞した「ラブレス」。今死の床にある百合江とその娘や妹を巡る大河ドラマのような長編小説です。これも1945年から始まり、道東の標茶(しべちゃ)や釧路などが主な舞台。

桜木1

 百合絵と宗太郎の愛に涙します。単なるラブストーリーではない、奥の深い、読み応えのある小説。2012年、第146回直木賞、第14回大藪春彦賞、第33回吉川英治文学新人賞の各候補にもなってます。お薦めです。(新潮文庫、630円+税)

 次に読むのは、デビュー作の「氷平線」です。同世代の女性作家が好きで、篠田節子、小池真理子、桐野夏生、唯川恵となぜか東野圭吾の作品ばかり読んでますが、10歳年下の桜木紫乃さんの作品もレパートリーに加わりました。

 私の読書タイムは電車の中なので、文庫本限定。文庫本のお供は↓
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お気に入りのブックカバーとブックマーカーです。いただいたり、気に入ってつい買ってしまったものが結構たまりました。

 3が日が忙しかった分、明日のフェリーの中でたっぷり本を読みます。
2013年04月26日 (金) | 編集 |
 文庫本派の私、読むのはもっぱら電車の中なので、1ヵ月に2冊読めるかどうかのペースですが、最近読んだ本にとても面白いものがありました。

ナニカアル
 桐野夏生の「ナニカアル」です。

 「放浪記」で有名な小説家林芙美子の手記風の小説。芙美子の姪と知人の手紙のやり取りで始まり、芙美子の未発表原稿が発見されたことがわかり、次にその原稿=手記?が書かれ、再び手紙のやり取りで終わります。

 読んでいるうちにとても小説とは思えなくなり、そこに林芙美子がいるような気になってきました。小説の中の手記には、驚くようなことが書かれ・・・。事実なのか、桐野夏生の創作なのか、境目が分かりません。

 実際、林芙美子の史実に基づいているところも多数あるようです。私は、林芙美子の小説は読んだことはありません。森光子の舞台で有名な「放浪記」を書いた人とくらいしか知らなかったのですが、とても興味を持ちました。戦前、戦中、戦後の人なのに、とても自由奔放。「放浪記」は自分の生い立ちに基づいて書かれたらしい。

 「ナニカアル」があまりにも面白かったので、林芙美子の「放浪記」と「浮雲」も読んでみたくなりました。新宿区にある林芙美子記念館にも行ってみたい(この小説にも出てきます)。つい先日までは名前しか知らなかった林芙美子が、とても身近な人に感じられました。

 それにしても、いくつかの史実をもとにこれだけの小説を書く桐野夏生って、やっぱりすごい! 参考文献として書かれているものだけでも68冊。実在した人物を小説にするのは、いろいろ制約がありそう。単なる創作のほうが楽なのではないでしょうか。

 桐野夏生さんの小説は結構好きで、何冊か読んでますが、これはベスト3に入りますね。ドラマ化と映画化され、2004年エドガー賞長編賞の最終候補4作品の1つにノミネートされた「OUT」が有名だけど、私的に好きなのは「光源」、北海道を舞台にした映画撮影の話だったような気がしますが、映像化されるといいなと思ってます。

 この「ナニカアル」は、2010年島清恋愛文学賞、2011年読売文学賞を受賞してます。まだ読んでいない方は、ぜひどうぞ!
2013年01月12日 (土) | 編集 |
 今映画が公開中の「悪の教典」。私は映画は見ていませんが、原作の文庫本(文春文庫)を友人が貸してくれたので読みました。

灰汁の経典上 悪の経典下

 東京町田の私立高校の英語教師蓮見聖司は、生徒や同僚、PTAでも絶大な人気があった。確かに優秀だが、重大な欠陥を持つ蓮見、やがて気に入らない問題を解決するために・・・。

 映画の予告は見ていたため、主役の蓮見を伊藤英明が演じるのを知っていたので、読みながらつい伊藤英明の蓮見像が浮かんでしまいました。本は、とっても面白い。話が進むと怖いシーンが増えますが・・・。怖いけど面白い、続きが気になって、上下巻なのに1週間くらいで読み終わりました。

 サイコホラーなので殺人シーンが多く、本で読む分にはいいけど、映像は見たくないかな。映画の予告も大量殺人を示唆していたので、見るのをやめました。映画は見なくて良かったかも・・・。本を貸してくれた友人は映画も見ていて、映画は内容をはしょっているので本を読んでいないとわかりづらいかも、と言ってました。

 作者は貴志祐介。私は、貴志祐介の作品を読むのはこれが4作目です。「青の炎」「黒い家」「天使の囀り」を読みました。「青の炎」は怖くなかったけど、「黒い家」はぞっとする怖さがあり、「天使の囀り」は怖いだけでなくグロテスクな描写もあり、気持ち悪くなりました。それで、この人の本はもう読むのをやめようと思っていたんですけどね。

 でも「悪の教典」の映画の予告を見て、映画は見たくないけど原作には興味を持ち、友人が貸してくれたので・・・。結果的には、怖いけど面白さがそれを勝っていたので、読んで良かったです。貸してくれた友人に感謝! 貴志祐介って、素晴らしいホラー作家かもね。